1. 導入:なぜLinuxでの環境構築が必要なのか?
これまではWindows上でJavaの開発を行ってきましたが、実際のシステム運用ではLinuxサーバーが使われることが一般的です。
今回は、エンタープライズ用途で信頼性の高い Oracle Linux 8.10 を対象に、Javaの実行環境を構築する手順を探求します。
CUI(コマンドライン)での操作は、サーバーエンジニアへの第一歩です。
2. バージョン選定:なぜ今「Java 17」なのか?
今回インストールするのは Java 17 です。最新版がある中で、あえて17を選ぶのには明確な理由があります。
Javaには LTS(Long Term Support:長期サポート) という枠組みがあり、Java 17はその対象です。最新のJava 21もLTSですが、Java 17は十分に枯れて安定しており、かつ2029年以降(延長サポートを含めればさらに先)までサポートが続く「長く安心して使える」バージョンなのです。
3. JDK 17のダウンロードと配置
Oracle公式サイトのアーカイブページから、Linux用のバイナリを取得します。
対象ファイル:
jdk-17.0.12_linux-x64_bin.tar.gz
ダウンロードしたファイルを、システムの共有ソフトウェアを配置する標準的なディレクトリである /opt へ展開します。
# /opt ディレクトリへ移動して解凍(管理者権限が必要)
sudo tar zxvf jdk-17.0.12_linux-x64_bin.tar.gz -C /opt
4. 環境変数の設定(JAVA_HOMEとPATH)
解凍しただけでは、システムが「どこにJavaがあるか」を把握できません。環境変数を設定して、どこからでも java コマンドが打てるようにします。
# 環境変数の設定
export JAVA_HOME=/opt/jdk-17.0.12
export PATH=$JAVA_HOME/bin:$PATH
プロのTips:設定の永続化 上記のコマンドだけでは再ログイン時に設定が消えてしまいます。継続的に利用する場合は、
~/.bash_profileや~/.bashrcといった設定ファイルにこれらを追記し、ログイン時に自動読み込みさせるのが一般的です。
5. 動作検証:Linux上でのコンパイルと実行
WindowsのIDE(IntelliJ)を使わず、コマンドラインだけでプログラムが動くか検証します。
【ソースコード:SampleJava.java】
public class SampleJava {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello World from Oracle Linux!");
}
}
【コンパイルと実行コマンド】
# コンパイル(クラスファイルを作成)
$ javac SampleJava.java
# 実行
$ java SampleJava
【実行結果】
Hello World from Oracle Linux!
無事に動作しました。
6. まとめ:IDEに頼らない「基礎力」
今回の探求を通じて、普段IDEの裏側で行われている「コンパイルから実行まで」の工程を、Linuxサーバー上で直接体験することができました。
「長期サポート版(LTS)を選ぶ」という戦略的な視点と、Linuxでの手動構築の経験は、将来複雑なシステムを管理する際の大きな自信に繋がると確信しています。
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