2026年1月19日月曜日

【Java】1ミリ秒を絞り出す!CPUとコンパイラを味方につける高速化テクニック9選

 Javaで「動けばいい」コードから「効率よく動く」プロのコードへ。 

今回は、アルゴリズムの大きな変更ではなく、日々の書き方ひとつでJavaの実行エンジン(JIT)やCPUの性能を最大限に引き出す**「マイクロチューニング」**の手法をまとめました。



🚀 まずはここから!優先度【高】の3箇条

時間が限られているなら、この3つを見直すだけでも劇的な効果があります。

1. 文字列:ループ内の結合は StringBuilder を徹底する

Javaの String は不変(Immutable)なオブジェクトです。ループ内で + 演算子を使うと、その度に新しい文字列オブジェクトがメモリ上に作られ、処理が指数関数的に遅くなります。

  • 対策: ループ内では必ず StringBuilder を使いましょう。これだけで数分かかっていた処理が数秒になることもあります。

2. 型:プリミティブ型を優先して「ボクシング」を避ける

Integer などのラッパークラスは、計算のたびに「箱詰め(ボクシング)」という変換処理が発生し、メモリを浪費します。

  • 対策: 計算には必ず intdouble を使い、CPUが直接計算できるようにしましょう。

3. ループ:不変の計算をループ外へ追い出す

for (int i = 0; i < list.size(); i++) と書くと、毎回 size() が呼ばれます。

  • 対策: int size = list.size(); と事前に変数へ代入(キャッシュ)し、無駄なメソッド呼び出しを削ぎ落としましょう。



🛠 CPUを味方につける優先度【中】のテクニック

4. 条件分岐:if文は「期待値」の高い順に並べる

Javaの if-else if は上から順に判定されます。8割のデータが通るメインルートを一番上に置くだけで、残りの判定をすべてスキップできます。

5. 分岐構造:多数の条件は switch 文で「ワープ」させる

条件が5つ以上なら switch 文が有利です。

  • 仕組み: switch は内部で「ジャンプテーブル」を作成します。上から順に探す if 文と違い、特定の処理へ一瞬でワープできるため、条件が多くても応答速度が一定に保たれます。

6. メモリ配置:配列を1次元にしてキャッシュ効率を高める

2次元配列 data[x][y] は、Java内部では「配列の配列」という複雑な構造です。

  • 対策: これを1次元配列 data[x * width + y] にすると、データがメモリ上に一直線に並びます。CPUは「隣接したデータ」をまとめて読み込むのが得意(キャッシュヒット)なため、アクセス速度が跳ね上がります。



🧪 JITコンパイラと並列処理の優先度【深】

7. 定数活用:static final でコンパイル時に計算を終わらせる

static final で定義された定数同士の計算は、実行前に結果が算出される「定数畳み込み」が行われます。実行時の計算コストをゼロにできる魔法のスイッチです。

8. 設計術:メソッドを短くして「インライン展開」を促す

JITコンパイラは、頻繁に呼ばれる短いメソッドを呼び出し元に埋め込む「インライン展開」を行います。

  • コツ: 1つのメソッドを短く保ち、finalprivate をつけて上書きを禁止すると、この最適化がかかりやすくなります。

9. ソート:大量データには Arrays.parallelSort を使う

Java 8から登場した parallelSort は、マルチコアCPUを活用して並列にソートします。

  • 使い分け: 数十万件を超える巨大な配列なら、通常の sort よりも数倍速くなる可能性があります。



🏁 まとめ:速いコードは「コンピュータへの思いやり」

今回紹介した9つのテクニックは、どれも「CPUやコンパイラがどう動きたいか」に寄り添ったものです。

  1. StringBuilder:文字列結合の基本。

  2. プリミティブ型:計算の王道。

  3. ループ外計算:メソッド呼び出しを最小化。

  4. if文の順序:確率順に並べる。

  5. switch:多条件ならワープ。

  6. 1次元配列:メモリを一直線に。

  7. 定数:事前計算。

  8. インライン化:メソッドは短く。

  9. 並列ソート:大量データに。

可読性を壊さない範囲で、これらの工夫を積み重ねてみてください。





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